2023年01月19日

体育座りは身体に悪い!メリットやデメリット、正しい座り方をご紹介

体育座り

お尻を地面につけて膝を立て両脚を腕で抱える体育座りは、学生時代から馴染み深い姿勢である方も多いでしょう。日本の学校では、体育の授業や集会などで良く採用されている座り方です。しかし、実は体育座りは身体に負担を与えることをご存知でしょうか。

今回は、体育座りのメリットやデメリット、身体への負担が少ないおすすめの座り方を解説します。普段から体育座りをしている方や、腰に違和感がある方はぜひご覧ください。

体育座りはいつから定着したの?

学校教育で体育座りが導入されたのは、1965年以降だと言われています。文部科学省が作成した集団行動における手引きで体育座りが紹介されてから、広まっていきました。

それから50年以上の間、体育座りが一般的な座り方として普及したため、今では生徒全員が体育座りをすることが一般的になっています。子どもの頃から身体に染み付いた座り方であるため、大人になっても体育座りをする方も多いでしょう。

体育座りのメリット

体育座りには、以下の3つのメリットがあります。

  • 少ないスペースに多くの人が座れる
  • 背筋がぴんと伸びる
  • 手が手持ち無沙汰にならない

それぞれの内容を見ていきましょう。

少ないスペースに多くの人が座れる

膝を抱える姿勢の体育座りは、脚や手が横や前に出ないため、身体が小さくまとまるのが特徴です。そのため、限られたスペースでも多くの人が座れるメリットがあります。そのため多くの人数が集まる学校教育では、便利な座り方だと言えるでしょう。

椅子などのアイテムを用意する必要がない点も、体育座りのメリットのひとつです。手軽に大人数を小さくまとめられるのが、学校教育で採用されている大きな理由と言えます。

背筋がぴんと伸びる

正しい体育座りを行うと、背筋を綺麗に伸ばすことができます。長時間良くない姿勢のまま過ごしてしまうと腰に負担がかかってしまうため、学校教育で生徒に長時間座らせるには姿勢を綺麗に保つ座り方が求められています。

また、正しい姿勢は精神的にも良い影響を与えるという研究結果もあります。そのため成長段階の学生には、おすすめの座り方だと言えます。

手遊びを防止する

生徒を指導する先生にとっても、体育座りにはメリットがあります。膝を両手で抱える体育座りは、両手が手持ち無沙汰になりません。そのため、手遊びなどの無駄な動きを防ぐことができます。

特に生徒が幼い場合は、すぐに手遊びをしてしまう可能性が高いです。集中して話を聞いてもらうためには、体育座りは効果的なのです。

体育座りのデメリット

学校教育ではメリットが多い体育座りですが、身体には以下のようなデメリットがあると言われています。

  • お尻に負担がかかる
  • 内臓が圧迫される
  • 腰痛の原因になる

お尻に負担がかかる

長時間床にお尻をつける体育座りは、お尻の下にある坐骨のみで身体を支える状態になります。そのため全身の体重が坐骨にかかり、大きな負担になってしまいます。

長時間体育座りを続けるとお尻を痛める方が多いですが、お尻の痛さを避けるために姿勢を変えても、お尻の後ろにある尾骨に負担がかかる可能性が高いです。また坐骨や尾骨への負担は、背骨が歪むなどの疾患を引き起こす場合があります。

内臓が圧迫される

体育座りは両膝を抱える姿勢のため、長時間続けると内臓が圧迫されてしまいます。胃を圧迫することで吐き気がしたり、肺を圧迫することで呼吸がしづらくなったりすることもあるでしょう。特に食後は胃が膨らむため、さらに胃への圧迫を強く感じて気分が悪くなってしまう場合もあるかもしれません。

腰痛の原因になる

長時間体育座りを続けると、背中が丸くなる可能性が高いです。なぜなら膝を抱えた状態をキープしようとすると、骨盤を後ろに倒すことになるからです。骨盤を後ろに倒した姿勢が長時間続くと、腰痛の原因になってしまいます。

床に座るときの正しい座り方

学校教育には有益な体育座りですが、身体への影響を考えると望ましい座り方とは言えません。身体への影響が少ないおすすめの座り方は、以下の3つです。

  • 胡座
  • 安座
  • 楽立膝

胡座

背筋が伸ばしやすい胡座(あぐら)は、身体の負荷をお尻だけでなくさまざまな場所へと分散させられるため、長い時間座る場合におすすめです。負担を分散させるだけでなく、股関節を柔軟にする効果もあります。

安座

安座(あんざ)とは、胡座の姿勢のままつま先を床につける座り方です。胡座と同じく背筋をぴんと伸ばすことができ、地面に接している面積が広いため安定した座り方と言えます。ヨガや禅などでも安座は取り入れられており、精神的にリラックスできる効果もあります。

楽立膝

楽立膝(らくたてひざ)とは、片方の膝だけを立てる方法です。立膝は一見行儀が悪いように見えますが、室町時代から江戸時代では立膝が正式な座り方とされていました。骨盤を立てることを意識すると、坐骨への負担を少なくできます。

まとめ

学校教育などで主流になっている体育座りですが、身体への影響を見るとお尻や内臓、腰に負担がかかってしまいます。床に長時間座る場合は、体育座りではなく胡座や安座、楽立膝を取り入れましょう。

ただし、どんな座り方であっても、同じ姿勢を長時間とり続けることは身体に良くありません。体育座りなどで腰痛などが起こった場合は、東京都板橋区にある「1room整体院」にご相談ください。適切な施術を行い、座り方のアドバイスなどもお伝えします。