椎間板ヘルニアの原因
椎間板ヘルニアを発症する原因はいくつかあります。たとえば、このような原因で椎間板ヘルニアになることが多いでしょう。
姿勢や動作など環境的要因
日頃から、長時間腰への負担がかかる姿勢でいることが多い方や、重い荷物を持つ機会が多く、腰への負担を余儀なくされている方は、環境的要因で椎間板ヘルニアを発症するケースが多いです。
例えばデスクワーク業務が多い方、引越し業者やトラック・バス運転手の方、ダンサーの方など、長時間働けば働くほど、腰への負担が大きくなり、椎間板ヘルニアを発症しやすいでしょう。こちらの場合はある日突然椎間板ヘルニアを発症するというよりも、徐々に痛みが強くなり、気が付けば症状が悪化しているケースが多いのが特徴です。
遺伝
元々の体質や骨の形によって、椎間板ヘルニアを発症しやすいタイプの方もいます。それが、遺伝的要因で椎間板ヘルニアを発症するケースです。
こちらは姿勢や動作に関係なく、時間経過とともに椎間板が変形する、または骨の形が歪んでいくことで発症するため、症状が悪化するまで原因がわからず、強い傷みを感じてからケアを始めるという方が少なくありません。遺伝の場合は手術によるケアを求められることも多く、自身での治療は困難でしょう。
加齢
加齢に伴い骨が変形したことが原因で、椎間板ヘルニアを発症する方も少なくありません。こちらは椎間板ヘルニアに限ったことではありませんが、年齢と共に身体の劣化が始まる中で、椎間板ヘルニアを早い段階で実感する方は多いでしょう。
こちらも自身でのケアが難しく、日頃からトレーニングや整体に通うなどのケアを行うのが治療法として最適です。
椎間板ヘルニアの治療法
椎間板ヘルニアを発症した際の治療法はいくつかあります。たとえば、どのような治療法を行うのか見ていきましょう。
保存療法
椎間板ヘルニアは強い痛みを伴う病気ですが、症状が軽い場合は自然治癒するケースも少なくありません。そのため最初は、保存療法という形で治療が進められます。
保存療法の方法は大きく分けて3つです。１つめは神経ブロックという方法で、ステロイドや局所麻酔を使って痛みを和らげる方法になります。2つめは非ステロイド性消炎鎮痛薬や、筋弛緩薬を使って行う薬物療法です。
1つめと2つめの方法は、強い痛みを薬で和らげ、自然治癒力に期待しケアをする方法になります。
3つめは理学療法です。こちらは痛みが落ち着いた後に行われる方法で、体操や体の動かし方を学んだ上で、ヘルニアになりにくい体を作る治療法になります。これら3つの方法を状態に合わせて行うことが、保存療法の一般的なスタイルです。
手術療法
保存療法でも回復の兆しが見えない場合や、足に麻痺があるなど重度の椎間板ヘルニアを発症している場合は、手術によって椎間板ヘルニアの改善を図ります。
手術方法は大きく分けて3つです。1つめは後方椎間板切除術と呼ばれるもので、背中側にメスを入れヘルニアを切除します。2つめは椎間板固定術です。こちらの方法は後方椎間板切除術と一緒に行われることが多く、金属などで骨を固定し、椎間板ヘルニアの再発を防ぎます。
3つめは経皮的椎間板両方です。この手術は近年取り入れられることが増えており、切開をせずにヘルニアを切除できます。ヘルニアのタイプにもよりますが、レーザーを利用して手術をするケースもあるので、外科的手術と比べると比較的体の負担が少なく行えるでしょう。
椎間板ヘルニアの予防方法
椎間板ヘルニアの多くは、日頃の姿勢や動作によって発症する方がほとんどです。そのため日頃から腰に負担がかからないように、ケアをしておくと良いでしょう。
腰を急激にひねったり、前屈みになる姿勢を避ける他、重い物を持ち上げる、長時間同じ姿勢で立ったり座ったりするなど腰に負担がかかる動作や姿勢をしないように心がけるだけでも、椎間板ヘルニアを発症しにくくなります。
また、固まった筋肉をほぐすためにストレッチをしたり、腰への負担がかからないように体重を適正体重にしたりするのも効果的です。筋力そのものを強化すると腰を支えやすく、骨への負担を減らすことに繋がるでしょう。自身でのケアが難しい場合、定期的に整体を使った体のケアをすることも効果的です。
まとめ
椎間板ヘルニアは1度発症すると腰に強い痛みを生じます。それ以上症状を悪化させないためにも、再発を防ぐためにも自身の体を労りましょう。椎間板ヘルニアを始めとした腰痛ケアをする際には、信頼のおけるプロの元でケアをすることが大切です。
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