坐骨神経痛は痛みやしびれが辛いのですが、あまりにも安静にしたり、患部を揉みほぐしたり思わぬことが症状の悪化へとつながります。なんとなく患部によさそうだと思って対応するのではなく、事前にやってはいけないことを理解するようにしましょう。また、坐骨神経通の基本的なことや原因について理解すると対処法も変わってくるはずです。痛みやしびれがあると辛いのですが、予防ができない症状ではありません。この記事では坐骨神経痛でやってはいけないことについて解説します。

坐骨神経痛とは

坐骨神経痛というのは、坐骨神経に沿って痛みが生じるものであり、お尻から脚の後ろ側もしくは外側に起こる痛みの総称です。この神経は腰から足に伸びており、刺激されることで痛みやしびれがおきます。

通常は体の片側だけに現れるものですが、特定の原因によっては両方に痛みが生じることもあります。症状を抱えている層として最も多いのは40~50代の男性となっています。

坐骨神経痛の原因について

坐骨神経痛の主な原因は、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)もしくは、腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんヘルニア)によるものです。約90%は腰椎椎間板ヘルニアによるものとなっています。この他に、梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)まれに、脊椎や脊髄、骨盤に腫瘍があることが原因となることもあります。

この他にも日常で行う動作や生活習慣が原因となることも多く、特に姿勢の悪さは影響しやすいです。体の片方に負荷がかかるため、腰椎疾患を引き起こした結果、坐骨神経痛となることも考えられます。体の冷えや喫煙による血行不良、肥満などがきっかけになることもあります。

坐骨神経痛が起きたときにやってはいけないこと

坐骨神経痛が起きたときに、ついやってしまいがちな行為のなかには症状を悪化させる行為が含まれます。坐骨神経痛は思わぬことが痛みの悪化につながりやすいので気を付けるようにしましょう。

安静にする行為

痛みがあると体を安静にした方がいいと思ってしまいますが、坐骨神経痛の場合は悪化してしまいます。安静にしていると運動量が減ることにより筋肉量が減ります。さらに体力が落ちてしまうという悪循環となりがちです。

体が固くなってしまうと筋肉が神経を圧迫させることが分かっています。痛みやしびれが辛いこともありますが、可能な範囲で運動を行う方が坐骨神経痛には効果的です。

痛み止めを長期にわたって服用する

痛みが出ていると辛いと思いますが、長期間の痛み止めの服用はおすすめできません。それは、副作用が出やすいからです。胃腸障害や頭痛、腎障害などが報告されています。痛み止めはそのときの辛い症状を抑えてくれますが、その効果は一過性のもの。根本的な治療ではないので痛み止めに頼り過ぎないようにしましょう。

体重を増やす

体重を増やしてしまうと腰椎に負担をかけてしまいます。特にヘルニアや脊柱管狭窄症がある場合は注意が必要です。体重を増やさないように運動をしたり、バランスのよい食事を摂るようにしたりしましょう。

上半身をねじる

腰椎には、捻転(ねんてん・ひねる動き)や屈曲(くっきょく・曲げる動き)動作に弱いといった特徴があります。腰をひねる動作を無意識にしてしまう人がいますが、確実に腰椎に負担をかけています。ストレッチなどでも上半身をねじるポーズはよく見ますが、それらは避けて負担のない運動を選びましょう。

痛い部分を揉みほぐす

痛いところを揉みほぐす、肩こりなどではよく行われますが、坐骨神経痛の場合はおすすめできません。患部はどうしても固くなってしまうことが多いのですが、無理にマッサージをするとさらに筋肉の緊張を高めてしまうことがあります。

整体院などプロから揉みほぐしを受ける場合は坐骨神経痛を把握した上で行われるので問題ありません。

長時間の座りっぱなし

座りっぱなしの姿勢は骨盤が後ろに傾いて猫背になりやすいです。梨状筋(りじょうきん)と呼ばれる筋肉に神経が圧迫されるからです。このことは、痛みやしびれを引き起こす原因となります。椅子に座るときに心得て欲しいのは、骨盤を起こし、坐骨に上半身の体重を乗せるように意識しましょう。猫背にならないようにすることも必要です。

重たいものを中腰で持つ

坐骨神経痛の症状がある場合、腰を曲げた姿勢で重い荷物を持ち上げないことが必要です。ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因となった坐骨神経痛になっている場合は、ぎっくり腰になってしまうこともあります。もし、重い荷物を運ばないといけない場合は、膝をしっかり曲げてしゃがんだ状態から荷物を持ち上げるようにしてください。

体を冷やす

体を冷やしてしまうと血流が悪くなるので、当然坐骨神経痛が悪化する可能性があります。冷えは筋肉の緊張を強くし、坐骨神経が刺激を受けやすくなることも分かっています。冷えることで体の回復力も悪化するので避けるようにしましょう。

まとめ

坐骨神経痛に悩まれている方は多く、日常生活で痛みやしびれを伴いながら生活をしています。痛みがある場合も安静にはせずに無理のない範囲でストレッチなどを行うことが結果的に症状を和らげることができるでしょう。この症状はあらゆる原因により発症するものですが、同時にやってはいけないことを知っておくだけでも悪化を防ぐことにつながるでしょう。

東京都板橋区にある「1room整体院」では体の不調や疲れ、慢性的な痛みに悩まれている方向けの整体院です。痛みの根本的な原因を追及するAKS療法を用いた施術を提供しております。体のお悩みを抱えている方は、ぜひ一度ご相談ください。