「腰を伸ばすと痛い」「両足に痛みやしびれがある」こんな症状がある方は、すべり症かもしれません。すべり症だと気づかずに放置してしまうと、手術が必要になってしまうケースもあります。そのため、すべり症は症状が軽い段階で早めに治療を行うことが重要です。
今回は、すべり症の種類や症状、原因や治療法について解説していきます。腰や下半身に違和感がある方は、ぜひ参考にしてください。
すべり症とは
すべり症とは、背骨を構成する椎骨がずれる病気です。「脊椎すべり症」や「腰椎すべり症」とも呼ばれます。通常椎骨は簡単にずれるものではありませんが、背骨の関節である椎間関節が変形したり、椎間板が異常をきたしたりすることで、椎骨のずれを誘発してしまいます。
椎骨は前と後ろどちらにもずれる場合がありますが、多くの方が発症するのは前にすべる前方すべりです。すべり症を発症すると、腰や下半身の痛み、下半身のしびれを感じます。重症の場合は、長時間立ったり歩いたりすることも難しくなり、安静にしていても痛みが続くケースもあります。
すべり症の種類と原因
すべり症には、3つの種類があります。
- 形成不全性すべり症
- 分離すべり症
- 変性すべり症
それぞれの種類と原因を詳しく解説します。
形成不全性すべり症
形成不全性すべり症とは、脊椎に先天的な原因があることで発症する種類のすべり症です。3つのすべり症の中でも非常にまれであり、後天性の原因から発症することはありません。
分離すべり症
脊椎分離症によってすべり症を併発するのが、分離すべり症です。脊椎分離症とは、腰に過度な負荷がかかることで、椎弓と呼ばれる椎体にある突起の一部が割れてしまう病気です。
椎体にある突起のサイズや靭帯の大きさなどで発症するすべり症であり、分離すべり症の原因になる脊椎分離症の発症率は5〜7% ほどだと言われています。
変性すべり症
変性すべり症は、3つのすべり症のうち最も起こりやすいすべり症です。加齢などで椎間板が変形すると、椎体が前にずれていきます。変性すべり症を発症すると、脊柱管狭窄を併発しやすいという特徴があります。
変性すべり症は第4腰椎に起こりやすく、第4腰椎の周辺には排泄に関わる神経が通っています。そのため変性すべり症を発症すると、排尿障害などの症状が見られる場合もあります。
すべり症の治療法
すべり症を発症した場合、以下の3つの方法で治療することができます。
- 鎮痛剤を服用する
- 整体で施術する
- 手術を行う
それぞれ痛みのレベルや病気の進行度によって、適切な治療方法は異なります。そのため、自分のすべり症にあった方法を検討することが重要です。
鎮痛剤を服用する
腰や下半身に急激な痛みを感じたら、鎮痛剤を使って痛みをコントロールする方法が有効です。また痛む部分の神経に麻酔薬を注射して痛みを取るブロック注射も効果的です。場合によっては、鎮痛剤の服用に加えてリハビリやストレッチで筋力をアップさせる訓練を行う場合もあります。
整体で施術する
治療を続けているのにも関わらず症状が良くならない方には、整体での施術がおすすめです。整体でもすべった骨を元に戻すことはできませんが、その他の骨を調整することで神経の圧迫や筋肉への負担を軽減できます。
すぐに症状を楽にすることは難しいですが、整体を続けることで痛みやしびれが改善されます。整体での施術は、すべり症だけでなく腰回りや下半身のさまざまな痛みにも効果が期待できます。
手術を行う
どのような治療を行っても症状が改善されない場合は、手術で治療する場合もあります。すべり症が原因で日常生活に大きな不便を感じている方や強い痛みを継続的に感じている方には、手術での治療がおすすめです。
すべり症の手術には、主に2つの種類があります。
- 除圧術
- 固定術
除圧術とは、切り口を最小限に抑える手術方法です。1〜2cmほどしか切開しないため、筋肉や人体への損傷が少なく、術後の痛みが少ない特徴があります。
固定術とは、骨を削って神経の通り道を広げ、すべっている骨をボルトで固定する手術方法です。すべっている骨が不安定な場合、こちらの手術方法が用いられます。除圧術と比べると大掛かりな手術となり、術後は固定した部分が安定するまで安静にする必要があります。
まとめ
背骨を構成する骨がずれるすべり症は、3つの種類によって原因が分かれます。すべり症を発症した場合は、まずは鎮痛剤を服用して痛みをコントロールすることが重要です。
なかなか症状が改善されない方やできるだけ手術を行いたくない方には、整体がおすすめです。東京都板橋区にある「1room整体院」は、腰痛改善専門の整体院ですので、すべり症にも対応しています。すべり症の原因を特定し、適切な施術を行いますのでぜひご相談ください。